ピボットとは?
支持・抵抗を示すテクニカル指標です。ピボット(pivot)はRSIやパラボリックなども考案したJ・W・ワイルダー氏によって考案。
[ピボットの概要]
前日の4本値(価格)データのみを用いて、投資当日の支持(サポート)と抵抗(レジスタンス)をそれぞれ2本ずつのラインで示す指標。
[ピボットの計算方法]
ピボット = (前日高値+前日安値+前日終値)÷3
・サポートライン1 = ピボット × 2 -前日高値
・レジスタンスライン1 = ピボット×2 -前日安値
・サポートライン2 = ピボット - (レジスタンスライン1-サポートライン1)
・レジスタンスライン2 = ピボット + (レジスタンスライン1-サポートライン1)
[計算式の解説]
前日高安終値を3で割るピボットとは、前日の平均値を定めています。他には高値と安値の平均をとった「中値」や平均足の終値算出式「(始値+高値+安値+終値」÷4」などもある。そして支持・抵抗ラインとし平均値として定めたピボットの2倍から前日高値(安値)を引き、ライン1と呼ぶ。ライン2はそれぞれピボットから、ライン1の差(値幅)分外側に移動したラインとする。
イメージはボリンジャーバンドの1σ、2σといった感じだろう。
ピボットのポイントは、前日の値のみを参照する点である。ボリンジャーあど過去数本、もしくは数十本の値を参照ことに比べると非常にピボットは簡易的である。その優位点はやはり直近偏向であるだろう。つまり、値動きは直近の動きに大きな影響を受けると言うことである。ラリーウィリアムズも「真理」として書籍に書いている「陽線2連続の次は陰線の傾向」などもそれに当たる。どうしても人が投資をするので直近の影響を受けてしまう。その意味でピボットはボリンジャーなどより直近偏向と捕らえやすい指標と言えるだろう。
システムトレードとしてのピボットの使い方
ピボットの使い方は4本のラインを区切りにどのように仕掛けるかに絞られる。
よく言われている使い方は、
・株価下部の引かれるサポートライン1や2のポイントで「買い」・・・値下がりの反発を狙う逆張り
・株価上部に引かれるレジスタンスライン1や2のポイントで「売り」・・・値上がりの反発を狙う逆張り
である。
これはエクセルなどで簡単に検証できるだろう。 ピボットは株式や日経225よりもFX(為替)のシステムトレードにおいてよく好まれているようである。MACDの有効性も書籍などで言われているがピボットと同じ直近偏向をベースとしたテクニカル分析である。ここから考えるとFXは直近の値動きの影響を受けやすい(もしくは受けやすいと考えるトレーダーが多い)と言えるかもしれない。
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